みんなの学校2020秋

  9月5日(土)6日(日)の2日間、陸前高田市民文化会館で「みんなの学校2020秋」が開催されました。

 

 


みんなの学校は、市民がつくる手づくりの「まちづくり活動の学び舎」

日ごろから地域課題の解決に取り組んでいるNPOの様々なまちづくり活動を広く市民に知ってもらい、活動への参加や人と人とがつながるきっかけを生むことを目的に開催しています。

 

 

 

2018年2月に1回目を開催してから今回で3回目。

今回は体験型の講座も多く、実際に活動に触れることで地域や活動への想いを感じられる2日間となりました。

○9月5日(土)1限目:「みんなで一緒に体を動かすって最高!!」

 

 

講師はNPO法人総合型りくぜんたかた。市内でスポーツ教室やイベントの開催、訪問事業などスポーツを通したコミュニティづくりを行っています。

 

今回は、ニュースポーツの”モルック”をみんなで体験しました。

”モルック”とはフィンランド発祥のスポーツで、木製のピンを使ってピンを倒していき、先に50点ぴったりになった人(チーム)が勝ち。

講師の説明を聞き、2グループに分かれていざ対戦!

しかし、狙いすぎてあたらないなんてこともしばしば・・・たくさんピンを倒せばいいわけじゃない、大きい数字のピンを倒せば勝てるわけでもない。

簡単そうに見えて難しい、奥が深い競技でした。

お互いに応援したり一緒に喜んだり、やっぱり一緒に体を動かすって最高ですね!

頭も体も使い、たくさん笑った、楽しいひとときとなりました。

○9月5日(土)2限目:「東日本大震災から学ぶ避難所運営と防災について」

 

2時限目の講師は、陸前高田被災地語り部くぎこ屋の釘子さん。写真や映像を使い、震災時の避難所の様子や当時の想いをお話いただきました。また、今年は新型コロナウイルスの感染拡大により避難所運営の在り方が問われるなか、当時避難所で実際に行われていた感染症対策についても教えていただきました。

 

”震災時どんな問題があったのか、なにが大変だったのか。

どんなものが必要で、どんなことがうれしかったのか。”

 

映像や語りから当時の様子がリアルに感じられました。

みなさんもそれぞれ当時のことを思い出しながらお話を聞いていたようです。

最後にはこれからの防災について「自分の地域の避難所を知っておくこと。防災について家族できちんと話し合ってほしい。」と参加者へ向けたメッセージも。東日本大震災から9年6か月。改めて防災について考える貴重な時間になりました。

○9月6日(日)1限目:「手作りアクセサリー~布で作るペンダント~」

 

2日目の1時限目はNPO法人まぁむたかた。

今回は、不器用な人でも簡単な布で作るペンダントづくりを行いました。参加者はほとんどが女性でしたが、ご夫婦で参加された男性の方も。普段から手芸をしている人そうでない人と様々でしたが、講師の先生にやさしく丁寧に教えていただきながら、世界に一つだけのオリジナルペンダントを作りました。

 

作業中は、お隣同士で教え合ったり、柄の向き確認したり、参加者同士の交流も生まれたようです。

 

完成したペンダントのクオリティーの高さに「自分で作ったとは思えない!」とみなさん大満足でした。

最後は手づくりペンダントをつけてみんなで記念撮影。

みなさんの素敵な笑顔とペンダントがつくられた充実した時間となりました。

○9月6日(日)2限目:「ちいさいおうちのおはなし会」

講師は、陸前高田子ども図書館ちいさいおうち。竹駒町で小さい図書館を運営しています。

オルゴールの音で始まったおはなし会。

読み手の方の素敵な声で、どんどん絵本の世界へ引き込まれていきます。

 

手作りの大きな舞台で行われた「ガラスめだまときんのつののやぎ」のペープサートは、絵本の読み聞かせとは違った迫力があり、みなさん楽しんでいた様子。

 

会場には絵本のミニ展示もあり、終わった後に親子で読む姿も見られ、普段とは違うゆったりとした癒しの時間になったようです。

 

読み聞かせやペープサートなど盛りだくさんのプログラムで、大人も子どもも絵本の世界を楽しみました。

 

○9月6日(日)3限目:「考えるなら今のうち!~あなたのまわりに「将来の空き家」ありませんか?~」

 最後の講師を務めたのは、NPO法人高田暮舎。移住定住、空き家バンクの登録、移住定住サイトの運営を行いながら、移住定住を通じたまちづくりに取り組んでいます。

 

今回は、地域でも気になるとの声が多い「空き家の現状と対策」についてお話いただきました。

全国の空き家は現在846万件、2033年にはなんと約2000万件が空き家になってしまうのだとか!これにはみなさんとても驚いた様子でした。

空き家は放置してしまうと、建物の腐食や老朽化、それによる周囲への悪影響などのリスクが伴うとのこと。そうなる前にはどうしたらいいのか、その対策を具体的な例を交えながらご説明いただきました。

  

参加者には、実際に空き家を持っている方や身近に空き家があるという方多く、メモをとりながら真剣に話を聞く姿が見られました。今すぐそしてちょっと先の未来を考えるきっかけになったようです。

「参考になった。」との声も多く、はてなが気づきに変わる、学びの生まれた講座となりました。

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2日間にわたって開催した「みんなの学校2020秋」。

今回は感染症対策徹底そして参加人数を制限しての開催となりましたが、子どもから大人まで幅広い年代の方にご参加いただきました。

またマスクの着用、手指消毒など、参加者のみなさんにもご協力いただき、無事に2日間を終えることができました。

本当にありがとうございました。おかげさまで両日ともに学びと笑顔があふれる有意義な時間になったと思います。

 

当日はみなさんの楽しそうな姿見られました。

実際に活動を体験して「また参加したい。」という声もたくさん聞こえてきました。

ぜひ、今回のつながりをきっかけに団体の活動に参加してみてください。

そこからまた、新たな出会いがあるかもしれませんよ。

地域がもっともっと元気になることにつながるとうれしいです。

講師のみなさん、そして参加してくれたみなさんありがとうございました!

また今回の講師団体に限らず、ぜひ地域の活動にも参加してみてくださいね。