たかたをもっと知り隊員:今川

岩手県民のソウルフードともいえる「ひっつみ」
季節を問わず昔から食卓に並び、愛されてきたおふくろの味です。
特に寒い冬には、身体を芯から温める最高の料理として親しまれています。
最近では、お家で手軽に作れる「ひっつみ粉」やスープ付き鍋セットなどの商品を見かけることもありますよね👀
「ひっつみ」は、お煮しめやがんづきと同じく、入れる具材や味付けが家庭ごとに異なり、それぞれの家で受け継がれる「おらいのレシピ」があります。
今回はジョージア・いわて食のオンライン交流会で、ジョージアの方々にレクチャーした「吉田さんのひっつみ汁」のレシピをご紹介します。
◆ひっつみ汁とは?

ひっつみ汁は、小麦粉に水を加えてこねた生地を薄く伸ばし、手でちぎって鶏肉や野菜、キノコなどを入れただし汁で煮込む、岩手県を中心とした郷土料理。
その名は、生地を「ひっつまむ」(手でちぎる)という方言が由来とされています。
地域によって「とってなげ」や「はっと」、「きりばっと」とも呼ばれているようですね。
似た料理に「すいとん」がありますが、すいとんは生地を小さな塊にして丸めたりちぎったりする点が特徴で、この違いからひっつみ汁とすいとんの区別について議論が交わされることも少なくありません。
具や出汁は地域や家庭によって様々で、地域によって地鶏、川ガニ、川魚、モクズガニを入れることもあるようです。
◆材料

<食材>
小麦粉・・200g
水・・130cc
鶏もも肉・・1枚
ごぼう・・1/3本
だいこん・・7~8cmぐらい
にんじん・・1本
長ねぎ・・1本
エリンギ・・1本
しめじ・・1房
<だし汁>
水・・1800ml
(A)酒・120ml
(A)みりん・・大さじ2
(A)しょうゆ・・大さじ3
(A)ほんだし(顆粒出汁)・・適量
(A)塩・・少々
◆作り方
1.ボウルに小麦粉を入れて、水を数回に分けて入れながらよくこねる。
最初は箸などを使って混ぜ、まとまってきたら親指の付け根を使って手でこねます。耳たぶくらいのかたさになったらひとまとめにし、ラップをして1時間程度寝かせます。
■POINT■
1時間以上寝かせるとツルツルもちもちしたひっつみになりますよ!
2.材料を切る。
鶏肉はひと口大、ごぼうは半月にし、水に3~5分ほどさらしてザルに上げます。
だいこん、にんじんは5mm程度のいちょう切り、長ねぎはななめ切り、しめじは軸を取ってほぐし、エリンギは薄切りにします。
■POINT■
材料はお家にあるものや好きな野菜でOK!
じゃがいもを入れるご家庭もあるようです👀
切り方もお好みで!
3.鍋に材料を入れ、火にかける。
鍋に水、だいこん、ごぼう、にんじんを入れて火にかけます。沸騰したら鶏肉を入れ、肉に火が通るまで弱火で煮ます。お肉に火が通ったら、きのこ・長ねぎ、Aの調味料を入れて、味を調えましょう。
■POINT■
記載の分量はあくまで目安。お好みで調整してご家庭の味に!
ひっつみが入るので、だし汁は多めの方がいいですよ!
4.ひっつみを入れて完成!
最後にひっつみの生地をひと口大にちぎって鍋に入れ、5~10分程度煮たら完成!
■POINT■
生地をにぎったら、親指の付け根をつかってひっつむ!(ちぎる)
寝かせた生地は写真のようにびよーんとのびますよ👍
ちぎる前に手に水をつけるとやりやすいです👌
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鶏肉の旨味がたっぷり溶け込んだスープに、根菜の自然な甘みが加わり、さらにもちもちでツルツルしたひっつみの食感が絶妙で、一口食べれば思わず感動してしまうおいしさです!
ご家庭で簡単に作れますので、みなさんぜひ作ってみて下さいね~(^^)